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山田詠美『風味絶佳』


食わず嫌いだったらしい、山田詠美。
他の作品は知らないけれど、この一冊ですっかり虜になってしまった。

映画化された「シュガー&スパイス(風味絶佳)」はうん?という感じだったのに、
本はまったく別物だったのだ。
いびつなじゃがいもも豚のバラ肉も料理方法によってはこんなに見事な風味をかもし出すというか、紡がれる文章や言葉が体をとろかしてしまうというか。すごい。
6編の恋愛小説に登場してる男たちは体をはったブルーカラーである。接点のない世界なのだけど、作者の彼らへの敬意みたいなものがスパイスとなっているせいか「男は体」とは言い切れないなにかを感じる。

とくに好きなのは冒頭の「間食」
体と心、それに死がまとわりつく話だ。鳶の雄太は年上の女に子供のように守られ、年下の女は「間食」なのだけど愛おしくて守っている。体がそれでバランスが取れている気がしている。でも、天真爛漫で素直、幼い雄太はなんだかすっきりしていない。
彼は他人の思惑にも無頓着で、人生を降りたような寡黙な男が気になっているのだ。雄太を「羨ましい」と言う喪服の似合いすぎる男が気になってしかたがない。
じつはわたしもそうだった。
わたしの奥深いところにやたらひっかかる男だった。

JUGEMテーマ:読書
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