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チーズケーキとロートレック

先日、親戚が集まったおり、どんな話の流れだか覚えが無いのだけど「誰の料理が一番美味しいか」という話になった。こともあろーか、満場一致で私であった(えっへん!)からおどろく。ですから世間を渡る器用さとマネーがあったなら、この美貌にものを言わせ、栗原いや黒田に負けないくらいなカリスマ主婦になったはずである・・・というのは与太話だが、ここ1年くらいのわたしはすっかり料理から遠い位置にいる。
さいきんは、もともとのわがまま怠惰の習性がふきだしているのか、人が集まるときにしかキッチンに長時間立つことがない。だから日常といえば、冷蔵庫から取り出す豆腐とか、すでに焼かれている魚とか、外食である。まぁ、今は充電期間なのだからヨシとしようとおもってはいるが(訳わかんない言い訳)

昨日、「チーズケーキファクトリー」の出店を見つけ、あらら〜懐かしやぁーとおもって写真のチーズケーキを買った。ひとつではまずいとおもって3本。もちろんひとりで完食する下心である。こーいうときは蓄積されるであろーう脂肪のことはすっかり忘れているのが私である。うーん美味しい、懐かしき味。
「チーズケーキファクトリー」の元祖店はたぶん二子玉川だ。多摩川の見えるガラス張りの洒落た城のような洋館で、私はけっこー足繁く通った。パスタもいけてたけれど、なんといってもケーキである。一個が400円前後のなかなか大ぶりのケーキなのであるが、週一回2000円でケーキダベホーダイという怪しい企画があった。もちろんそれを狙ってである。私は勢いこんで席につくのだけど5個が限度で、6個めにいたるときには、悔しいことに味覚が狂って拷問のよーな気がしてしまうのであった。ひとりの友人は10個という記録を持っているのだけれど、彼女の胃袋は鉄でできていると今でもおもっている。そんな再三がつかない食べほーだいであったけど、また行きたくなるのだからケーキの誘惑は麻薬に等しい。

でも「チーズケーキファクトリー」が気にいっていた理由はもうひとつあった。床から高い天井まである厚さ10CMくらいある巨大なガラスの壁面にロートレックの模写が書かれていたのだ。水森亜土がガラスに描いていたよーなアレである。それが圧倒されるほど大きくて陳腐でありながら見事で、白い線で描かれた踊り子が生き生きと店内を見下ろしていた。まるで巨大な水槽。その中でわたしは妄想の世界に誘われたことはまちがいない。なんだそれ?!なんですけど(笑。

その店が無くなったことを聞いたのは数年前のことだ。あの踊り子たちは粉々に割られてしまっただろう。そして、バブルの遺産ともおもわれるあの贅沢な空間で語り合った友人たちも粉々で行方が知れないのである。

でも、もちろんロートレックの画集を見ると「チーズケーキファクトリー」のチーズケーキの味をおもいだす、もしくはその逆という奇妙な記憶は健在だったとみえる。以前のおもかげをすっかり失ったみたいに小さくなってしまった三本のチーズケーキを食しながら、わたしはそれを確認したのでありました。
| いら | 食す | 12:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
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