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『モーリス』と少女漫画
1980年代「やおい」という言葉は知らなかったけど、わたしは明らかにマイノリティのやおい族だったらしい。洗礼を受けたのは竹宮恵子「風と樹の歌」だ。そして萩尾望都、山岸涼子、吉田秋夫、大島弓子とほとんど総ナメしたし、まだ保管してある。そう・・・美少年が美少年を愛する孤立した孤独な世界であり、少女漫画の世界なのだ。
「やおい」とはヤマがない、オチがない、イミがない、ということらしいけど、たしかに美少年の同性愛の日々を軸に、歴史や忌まわしい血や事件が描かれる。
「バナナフィッシュ」(吉田秋夫)や「メッシュ」「ポーの一族」(萩尾望都)「日出処の天子」(山岸涼子)などが「やおい」の基準点なら賛辞と受け取ってしまうよ。もちろん大島弓子は美少年とは無縁の別格漫画だったけど。
しかし、とにかく、わたしはすごく夢中だった。
禁断の果実に触れたようなトランス感。
ゲイ小説やホモ小説とは一線をひきたくなる美意識。

そのころ観たのが映画「アナザーカントリー」と「モーリス」だった。
アナカンはともかく「モーリス」である。少なくとも5回は観た。
こう言ってはなんだけど、ジェームズ・ウィルビーは眼中になかった(ふぁんの方ごめんなさい)。ヒュー・グラントなのである。今でこそ眉の下がったおじさんだけど、「モーリス」のヒューは少女漫画の美青年そのものだった。
舞台となった20世紀初頭の英国は同性愛は犯罪だった。発覚すれば裁判沙汰になり投獄である。自分のセクシュアリティを貫き通すということは、社会的抹殺を意味するとんでもない時代だった。
原作ではヒュー演じるクライブが男性の肉体に嫌悪感を抱き、愛するモーリスと決別するらしいけれど、映画ではクライブが未練たっぷりにモーリスと別れるという設定で、叶わぬ恋。さすがジェームズ・アイヴォリー監督である。このへんのせつなさが情感たっぷりでせまってくるのだ。
社会のモラルに負けるクライブがモーリスを見つめる目が哀愁帯びてて、少女漫画好きの魂を刺激するのである。そして、ヒューのせつない姿が余韻を残し、わたしにとって珠玉の映画と言わせてしまうのだ。

というわけで、ヒューは「ブリ・ジョ」でも「ラブ・アク」でも「ノッティング」でもない。「モーリス」なのだ。まぁ〜「フォー・ウェディング」のヒューはこれはこれで凄く好きなのだけど。


『モーリス』1987年
ジェームズ・アイヴォリー(監督)E・M・フォースター(原作)
ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、ルパート・グレイヴス、デンホルム・エリオット、サイモン・カラウ


| いら | 映画ーま | 16:34 | comments(2) | trackbacks(0) |
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はじめまして。最近「モーリス」を見たのでTBさせていただきます。
なるほど「やおい」の世界観と似てますね、この映画。
女性が好みそうなテイストに仕上げてあったという風に思いました。

「日出処の天子」は中学生の頃に友だちが読んでいて
読まされた覚えがあります。けっこう流行っていました。
なつかしいなあ〜。

| akaboshi07 | 2005/07/07 3:03 PM |
はじめまして。
TB&コメントありがとうです。

ほんとうは、無理やり少女漫画と「モーリス」をこじつけたみたいで恥ずかしいのです。
ワタシ特有のたわごとなんですよ。作家フォースターさまが怒りそうですよねぇ(笑。

「日出処の天子」読んでましたか。
あの世界観、おもしろかったですね。もう一度読み返したくなりました。



| いら | 2005/07/07 10:59 PM |









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