annex irabako

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落下の王国


あ・・・・・またまた更新が一ヶ月近く空いてしまった。
書かなかったことがシャボン玉のようにふくらみ、ふわふわとしているうちにいつのまにか消える。そこに詰まっていたものは、ときには喜びだったり激しい怒りだったり。もちろん感動もあって、残したいとおもったはずなのに無かったことみたいに去っていった。

不謹慎なのだけど、ここのところ落ちていく政治が可笑しすぎる。
「落ちる」といえば、今の政界とは180度意味合いが違うのだけど、
先日観たばかりの「落下の王国」のラストの素晴らしいモノクロ映像が浮かぶ。その「落ちる」は命掛けのアクションで悲哀がこもっていて、ストレートに心を打つ。そして、おきあがりこぼしのように再び起き上がる強ささえ予感させるのだった。

物語は失意の青年が少女にオリジナルの物語を聞かせることによって、自分の自殺の手伝いを促していくというもの。でもそれは復讐譚。少女は自分の身の上もかぶせて夢中になる。復讐譚だから次々に人が死んでいく。ただ少女は青年の死だけは許せなく、必死叫ぶ、願う「死なないで!死んじゃだめ!」。

この映画の見所はやはり映像。美しい世界遺産の数々をうっとりするほど美しく見せてくれるところにあるのだと思う。どれもこれも行ったことのない場所だけれど、まるで夢の世界のようなのだ。地球にはこんなにもすばらしい自然が残されているのだ、と。もちろんそれだけではない。象が泳いでいるシーンなど映像の魔術に驚嘆させられっぱなしなのでした。
劇場で見るべきでした。

人間は落ちても、落ちても
再生できる、ということ。
それを信じる気持ちを、どこに忘れてしまったのだろう。

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| いら | 映画ーら | 10:50 | comments(2) | - |
ラスト・コーション


アン・リー監督、トニー・レオン、そして、レディースデー
それだけで、シネコンのプレミアシートは寂しい女たちで満席なんである。
なんて(笑。15分前に行ったのに、いや、ほんとーに満席で、前から二番目という最悪の席だったのだ。

まぁ、それはいいとしても、前半は、冷徹でシャープな親日家の政府高官の役柄とトニーとがどーしても結びつかなかった。トニーといえば、眉の寄せ具合、瞬きひとつ、目の光、そして頬の動かし方ひとつでオーラが流出してしまうお方である。体を張ってここまで、、、と思わなくも無いけれど、混沌とした世界の中での葛藤と孤独感を演じられるのはトニーだからこそなのかも。
それにしても、タン・ウェイという女優さんの女優魂は賞賛に値する。
ほんとーに凄い。

1942年、日本軍占領下の上海。
映画好きのふつうの女子大生が抗日派の大学生に惹かれたことで抗日運動に走る。愛国心という名のもとに、彼女に課せられた使命は親日家特務機関ボスを色仕掛けで暗殺するというもの。
嘘から始まった誘惑、性愛。男も女も引き戻せない荒波に飲み込まれていく。

話題のシーンは濃密で、まるで混沌とした世界を壊し真実を掴みたいと切望するかのようで、苦しく激しくせつない。変化していく彼女の姿に言いようの無いものが胸にせまり、痛々しさと同時に、この先どうなるのかと胸を突く。
そして、愛国心とか、使命感とかが頭の中でぐるぐると渦巻いていた。

ネタばれするわけにはいかないので、これ以上は書けないけれど、結末は「ブロークバック・マウンテン」を彷彿とさせる。残された一枚の写真と同じように残されたもの。それは形がないけれど胸に焼け焦げを作る。

さて、頻繁に出てくる麻雀シーン。中国のご婦人は麻雀がお好きなのだろうか、と勘ぐりつつ流して観ていたけれど、麻雀は駆け引きの戦い。相手を見破ろうとする視線の鋭さこそが、この映画の空気感を盛り上げているのかもしれない。
あ、、、久々に麻雀やりたいなー(笑。

2007年 中国/米
アン・リー(監督)
トニー・レオン、タン・ウェイ、ワン・リーホン、ジョアン・チェン

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| いら | 映画ーら | 18:51 | comments(2) | trackbacks(0) |
ルワンダの涙


きつーい映画だった。
数年前、NHKだったと思うけれど、ルワンダのドキュメンタリーを見て虐殺のことはうっすらと知っていたけれど、実際、群集がナタを振り上げている映像は震えた。
容赦なく、まるで家畜を撃ち殺すように人にナタを振り上げる民衆。
ナタで殺されるよりも銃で自分の子供たちを殺してほしいと国連軍に頼む親。
そして、皆殺しになることが解かっていながら見捨てざるを得ない国連軍。
何かがおかしい。狂っている。

わたくしごときが感知できない部分で、
大きくふくらむ怒りのうねりが、ただただ怖かった。
わたしがその場所にいたならば…なんてことは想像すらできない。
ただ群集の特権意識が怖ろしかった。

最近のミャンマーの事件でも、政府軍に虐殺される民族があると言う。
21世紀になっても、おなじことが繰り返されている。
閉鎖的な仲間意識が他を排除しようとするのだろうか。
わたしたちの周りでも特権意識が、小さな集団が、差別を生むのだ。
ただ、それが幸運にも小さいということだけなのだ、とおもった。

この映画を作った人たちの勇気に敬意を表したいとおもう。
| いら | 映画ーら | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
リバティーン
「きっと、あなたはわたしを好きになれないだろう」
と、ジョニデが冒頭で語る。
好きになれないかもしれないけど、惹かれる。
だらしなく、みだらで、エロちっくで、熱くて、妖しい。
これぞジョニデの本領発揮だとおもった。
くらくらするほど。

放蕩詩人のジョニデ!ぴったりだっ!
自由がほしいー!な〜んて言ったとしても、わたしのほしいなんざ、かなりの限定つき。だから、社会規範とか規律とか宗教、すべてに背き自由である人というのは、
ちょっと怖いけれど目が離せない。

最後には梅毒で崩れていくジョニデ。それが凄まじく素晴らしい。
国王チャールズ二世役のマルコビッチの刺すような視線もさすがの貫禄。

妖しい瞳の対決は見ごたえがあった。

| いら | 映画ーら | 23:00 | comments(3) | trackbacks(0) |
ランド・オブ・プレンティ

「伯父さんが好き」とラナは言う。
伯父さんの常軌を逸した姿を黙って受け入れ、「好き」と言う。
知性をたたえた瞳、幼さの中に湖のような母性を秘めた女の子。
彼女こそ、ヴェンダースが作り上げた「今」のアメリカを救う愛だ。

伯父さんのポールは9.11以来、星条旗をつけた改造車でイスラム系の人たちを監視し続けていた。携帯の着メロももちろん国歌で、ヴェトナム戦争以来愛国心が彼の人生のすべてだ。その姿はときおり滑稽に見えるけど、真剣さに笑えない哀しさもある。
そうなのか。地方のアメリカ人は勝者の意識のままで世界が見ようとしないのか。見えていないのかと。

ポールの姪ラナはアメリカ生まれにもかかわらず、アフリカ、パレスチナと世界を肌で感じてきた女の子だ。世界に常にアンテナも立てている。
彼女が帰国後、初めて目にしたのが母国アメリカの貧しい姿。他国で感じていた強い国アメリカとの違いを肯定も否定もせずにすんなり受け入れて、自分にできることをしようとする。ほんとうに素直なのだ。今の世界に必要な愛なのだとおもう。

「愛」であるラナと「不安」のポールの出会い。
世界をあらわすラナとアメリカをあらわすポールの出会い。
ラナはアメリカを救う天使でなくて、何だろう。

タイトルはレナード・コーエンの曲目から。もちろん「ランド・オブ・プレンティ」の曲は静かに染みる。「パリ・テキサス」ではライ・クーダーのギターが印象的だった。愛の監督、ヴェンダースの作品にはいつも魅力的な音楽が詰まっている。

ラスト、ふたりは屋上からワールドトレードセンターの跡地を望む。
カメラはゆっくりなぞるように空に移動する。
真っ青な空に刻まれた傷跡はいつ消えるのだろう。
| いら | 映画ーら | 23:24 | comments(6) | trackbacks(0) |
猟人日記


男は女性の水死体を見つける。冷たい体に触れる。
その日から、男は女の体温を求める。

なんと『醒めた』という言葉の似合う映画だろう。男は小説家になる夢に破れ、雑役夫として船で暮らしている。まるで夢と一緒に愛という感情も喪失してしまったかのようだ。いや、愛というものを知らないのかもしれない。
男のまるで心まで青くなってしまったような目には情欲だけが浮き上がり、心に隙間のある女をひきつける。男の空洞化した心がグラスゴーのどんよりとした空や物言わない海と同化して浮き上がり、笑顔を失い子供だけを砦にした女の哀しさとぶつかる。どれもこれも痛々しい。痛々しいほどエロちっくで愛が見えない。

女性の水死体の謎がストーリーを引っ張っている。
後味は悪い。
けれど、ユアンの醒めた目が、わたしを捉えて離さない映画だった。

イギリスのビートニク作家アレグザンダー・トロッキの伝説的ノワール小説『ヤング・アダム』の映画化。デヴィッド・バーンの音楽は最高。

デヴィッド・マッケンジー(監督、脚本)
ユアン・マクレガー、ティルダ・スウィントン、ピーター・ミュラン、エミリー・モーティマー

| いら | 映画ーら | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
「RAY」つづき
二日間,感想を考えていた,などと言うのは嘘だ。考える時間が見つけられなかったというのも,嘘かもしれない。ただ…知らなかったレイなる人物を知ったということにつきたからだった。

レイは麻薬に溺れ女に目がない妻泣かせの男である。けど偉大な業を成し得た音楽家という重さが,マイナスの面を消してしまうのだから才能というのは凄い力だとつくづく思う。
当時の黒人にとって,成功するにはプロ野球の選手かジャズミュージシャンになるしかなかったのだ。路上でクインシーがペットを吹いていたけれど,彼も才能を売り物に大物になりえたのだろう。
狭き門。
レイはそれを知っていたからこそ盲目のハンディをプラスに変えるよう利用しつつ,才能の上にかなりな努力をしたのだと思えた。弱い部分を麻薬でごまかし,恋愛することで歌に魂をこめながら…。

もちろんバックには厳しくも気丈な母の姿があって,盲目のレイを導いたということがあるわけで,母は偉大だったと,映像は語っている。

でも,印象に残った部分はやはり冒頭。17歳のレイが故郷から脱出するためにバスにのるところだった。
バスの中は白人席と黒人席がありラインが引かれていたこと。盲目の原因を戦争にすりかえたこと。
アメリカ社会やハンディを越える処世術をまざまざと見せつけられ,レイの成功への階段を,見届けざるにはいられない部分だった。

テイラー・ハックフォード(監督)
ジェイミー・フォックス,ケリー・ワシントン,クリフトン・パウエル,ハリー・レニックス
| いら | 映画ーら | 21:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
さっそく「RAY」に
今夜観てきました。
ジェレミー・フォックスがオスカー!納得だなぁ。

まるでレイ・チャールズが乗り移ったような演技。素晴らしい。
2時間以上もあったのか,と終わったときには凄い充実感。

じつは,流れる曲はほとんど聴いたことあるのに,レイを詳しくしらなかったのです。ソウルの神様と言われたレイだけど,ジャズ,ブルース,ゴスペル,R&B,それにロック,カントリーと多岐に渡っている音楽の才能!
おもいしらされました。
明日にでも感想を。
| いら | 映画ーら | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
わが青春のマリアンヌ
今,予測もつかない動機の少年犯罪が多発しているけど,子供と大人の狭間にいる今の少年たちは何を考えているのだろう。大人社会が決して胸を張れるものでもないし,複雑に影響を受けているのかもしれない。
今日はたまたまBSで「わが青春のマリアンヌ」を観た。ここに描かれた少年たちの心が今の少年たちと同質であるのか,と少々懐疑的になりつつ深い部分にはあるに違いないと探してしまう自分がいた。

ドイツの山奥にある寄宿舎にアルゼンチンからヴァンサンという少年がやってきた。彼がいるところには動物が集まってくるという不思議な少年だ。
ヴァンサンは湖の先,亡霊が住むと言われている古城にいる年上の女性マリアンヌに恋をする。同年齢の少女が寄宿舎にやってきて慕われるのだけど,まったく興味をしめさない。まるで囚われの身のようなマリアンヌを心配し,自分を見失うほど燃え上がる。
けれど,マリアンヌは現実の人なのか幻想が生み出したものか,母の化身であるのか謎なのである。
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| いら | 映画ーら | 21:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
わたしのグランパ
「グランパだよ。チャミちゃん」と英文学教授の義父が言った。なんか背中がムズ痒かったのだけど,ウチの子供は幼少の頃グランパ,グランマと呼んでいた。

さて,「わたしのグランパ」は菅原文太である。これが今時いるのだろうか,と思うくらいな熱血漢で男の中の男だ。五代謙三(文太)に接した人達がみんな彼に惹かれてしまうように,私も浅野忠信は色気がある男だわ〜んなどとうっとりしつつ,文太さんに惹かれてしまいそうになった。文太さんて苦手だったのだけど,謙三じいさんの文太さんは文句ナシにかっこいい。
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| いら | 映画ーら | 11:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
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